大腸がんの若年化 定期検査は欠かせません
過去には、大腸がんは中高年に特有の疾患とみなされてきましたが、近年は、患者の若年化の傾向が日増しに顕著になっています。原因には、若者は不規則な食事をすることが多く、多糖、高脂肪の食べ物を好み、果物や野菜の摂取量が不足していることもあります。その他、運動不足、生活のストレス、過度の肥満も大腸がんのリスクを高める要因です。
また、若い大腸がん患者は、中高年層のように定期的に検査する習慣が少なく、通常症状が現れてから病院を受診するため、発見の段階は比較的遅いことが多いです。
若年性大腸がん 家族歴がある人はわずか20％
「若年性大腸がん」とは、50歳未満で発症した患者を指し、すべての大腸がん直腸がんの約10%を占め、当院で大腸内視鏡検査を受けた方々の中には、若年で大腸がんが発見されたケースも少なくありません。医学研究によると、若年性大腸がんの約20%だけが遺伝と関係があり、他の発生の機序はまだ不明で、食事と生活習慣が原因に含まれる可能性があります。
臨床研究の統計によると、大腸がんステージ0の治癒率はほぼ100%です。ステージ1の治療後5年間の生存率も90%~95%、ステージ2の5年間の生存率は70～80%、ステージ3は約60%に低下し、ステージ4は20%未満しか残っていないので、早期大腸がんの治癒率は非常に高いです。
どんなポリープが癌化リスクが高いのか？
大腸がんの多くはポリープから変化し、一般的な大腸ポリープには「過形成 性ポリープ」、「炎症性ポリープ」及び「腺腫性ポリープ」が含まれます。前者二つは癌化のリスクがなく、切除しなくてもよいですが、最後の「腺腫性ポリープ」は大腸がんの前身とも言え、時間が経てばがんに変わる確率が高いので、検査で発見されれば、大抵は内視鏡で直接切除します。もしポリープが大きすぎたり、粘膜下層組織に侵入していたりする場合は、別途外科的切除治療を手配する必要があります。
高リスク群かどうかにかかわらず、定期検査は必要
50歳以上、大腸がんの家族歴、喫煙、アルコール、肥満、糖尿病、運動不足、バーベキュー、ハンバーガー、フライドチキンなどの高脂肪性食品を好む人は、大腸がんの高リスク群あり、特に警戒する必要があります。
しかし、非高リスク群や若い人も軽視できません。なぜなら、一定の割合の患者は発症原因が不明で、食事や生活形態が健康的であっても、大腸がんの脅威を完全に排除することはできません。不快な症状があるかどうかにかかわらず、定期的に関連検査を受け、胃腸の健康状態を確認することをお勧めします。それにより、大腸がんから遠ざかり、腸の健康を守ることができます。
