台湾の新聞で、会社員の労働時間超過の問題がよく取り上げられていますが、近年はリオオリンピックやポケモンの流行などで、多くの人が徹夜や夜更かしをする傾向にあり、国民の生活習慣の乱れはさらに深刻です。
先日千禧之愛健康基金が1,035名の会社員に対し行った「不適切な生活習慣の健康への影響」調査で、83%の会社員が長期にわたり胃腸問題を抱えていることが分かりました。そのうち割合の高いものは、消化不良、便秘、下痢、腹痛、胃酸逆流の5症状です。
会社員の胃腸症状への四大影響:
*労働時間超過:半数近くの人は日常的に残業が必要で、一日の労働時間が12時間を超える人は1/4を占める。
*睡眠不足:半数以上の人は毎日の睡眠時間が7時間に満たず、6割を超える人は就寝は12時を過ぎている。
*良くない食習慣:4割以上の会社員は週3日は食事時間が不規則で、1食にかける時間は15分以内である。1/4を超える人は毎日3種類の野菜と2種類の果物を摂れていない。
*排便リズムが不規則:4割の人は排便が毎日ではない。7割近くは排便習慣がよくないと感じている。
輝雄診所徐美玉副院長によれば、通常体内の腸内細菌はお互いに平衡を保っていますが、生活習慣が不規則だったり、食生活が良好でない場合、体内の腸内細菌がその均衡を失って、胃腸の不調を招きやすくなります。仕事が忙しく、緊張が続いたり、いらいらしている場合は、胃腸の蠕動が速くなり、腹痛、下痢を引き起こします。憂鬱だったり、精神が落ち込んでいる場合などは、胃腸の蠕動はゆっくりになり、便秘になったり、お腹がはるなどの症状が出やすくなります。仕事時間が長かったり、睡眠不足であればストレスがたまりやすくなり、過敏性腸症候群にもなりやすくなります。
いつも忙しく、ストレスが大きい会社員は、もしも外食ばかりで、特に肉類、油分の多い食事を続けていると、体内のコレステロールが高くなりがちです。高繊維の野菜や果物の摂取が少なく、運動による新陳代謝が活発に行われない状態が長期的に続けば、胃腸と心血管どちらにも問題をきたしてしまいます。
胃腸の健康を保つためには、以下の生活の4ステップが欠かせません。
1.三食を決まった時間に摂取し、毎日少なくとも5種類の野菜と果物、お茶碗3杯の全粒穀物や根菜類を摂取し、食物繊維をおぎなって、腸内環境を改善しましょう。
2.ヨーグルトや乳酸菌を適量摂取しましょう。善玉菌は有機酸を生成し、アルカリ性を嫌う悪玉菌が生存しにくい環境を作ります。
3.寝る前にストレッチ体操を取り入れましょう。心と体をリラックスさせることで、睡眠を促します。
4.一日少くとも1200 c.c.から1500 c.c.の水分を摂取しましょう。また、決まった時間にトイレに座る習慣を作りましょう。